自身が認知的な思考で楽しさをつくっているのだと気づくことが大事だ。人間は認知的だから、基本はそうなのだ。しかし、それだけだとリスクがある。

M&Pの王様、それは「一生懸命」を
自分で楽しむ心意気だ

 そこで、大切なことはM&P、すなわち、プロセスでかつ自分ひとりでできる楽しいが重要だ。20個のうち、M&Pはいくつあったのか?なかったかもしれない。もし、あったとすればどんなものだったのか?それが大事だ。結果や他人に依存しない、いつでも自分でできる楽しいことだ。行動でそれは認知的かもしれないが、どんなことがあるのか、自分で意識して実行してみよう。これは質の高いストレスコーピングの一種といえる。

 さて、行動に頼らないライフスキル思考となるM&Pの王様はなんだろうか?大谷翔平選手は間違いなく、この楽しいで動いていると感じる。それは一生懸命が楽しいだ!何をしているかに関係なく、一生懸命にやっている自分が楽しい!これこそがM&Pの王様だ。

 子どものころはこれがある。がしかし、大人になるにしたがって認知的になると、これを忘れてくる。子どもは、ただ一生懸命が楽しいから何ごともやっている。大人になるにしたがって、何かを得るとか、他者にほめられるとか、認知的な楽しみにシフトしていってしまう。

「一生懸命を楽しもう!」と自分に言い聞かせることが「ライフスキル」だ。そもそも、すべての人がその遺伝子を持っているといわれているし、すべての人は、子どものころにはそれができていたからだ。そう言い聞かせるだけで、子どものころの体験にアクセスできる。そう言い聞かせていくと、本来は人間として有している「一生懸命が楽しい」という遺伝子がONになって働きはじめる。

 呪文のように「一生懸命は楽しい!」「一生懸命を楽しもう!」と自分に言い聞かせることが重要だ。大谷翔平選手もホームランを打ったら楽しいだろう、ピッチャーなら三振を取れば楽しいだろう、ファンに喜んでもらえたら楽しいだろう、結婚した奥様が喜んでくれたらなお楽しいだろう、どれも認知的だ。

 しかし、これらはコントロールできないことも知っている。そこで、M&Pの王様である、「一生懸命を楽しむ」という「ライフスキル」を原動力に日常や練習や野球の試合を楽しんでいる。それがPlayHardの精神だ。「一生懸命を楽しむ」という「ライフスキル」を今一度見直してほしい。