トシちゃんの声が青汁をおススメ…AIを活用した超アナログな“推し活コマース”を、企業が続々と導入するワケ写真はイメージです Photo:PIXTA

ボイスコマースと「推し活」がコラボ!
売り上げが飛躍的に向上

 技術の進化により、音声を利用して商品を注文するサービスが増えている。

 この技術はVoice Commerce(ボイスコマース)と呼ばれており、Alexa(Amazon)、Google Assistant(Google)、Siri(Apple)、Cortana(Microsoft)などの多様な音声サービスが国内外で利用されている。ボイスコマース市場は年々拡大しており、いまや世界標準になるほどの勢いを見せている。

 このボイスコマースを「電話」で行えるサービスが評判を呼んでいる。開発したのは、ベンチャー企業「テレ株式会社」だ。

 同社はAI技術と電話を組み合わせた音声通販サービス「テレAI」を展開しており、現在、導入企業が増えている。

 どういったサービスか、代表取締役・平野晃弘さんに取材してみた。

「テレAIは、電話だけで簡単に注文ができるシステムです。通常、ネット通販では会員登録が必要です。氏名や住所、電話番号を入力し、IDやパスワードも決めなければなりません。手間がかかるため、途中で注文を止めてしまう方もいます。しかしテレAIは、電話で名前、住所、注文個数を伝えるだけでOKなので、スマホやパソコン操作が苦手な方でも簡単にご利用していただけるのです。支払い方法も代金引換や後払い請求書の同封など、事業者が選択できるようになっています」(平野氏、以下同)

 音声だけで完了するため、パソコンやスマホを持っていない高齢者やネット操作が苦手な方でも簡単に注文できるのが特徴になっている。

 音声による買い物ガイドは、どうナビゲートしてくれるのか。一例を紹介しよう。

「お電話ありがとうございます。○○セットのご注文を承ります。発信音の後にお名前をお話しください。終わりましたらそのままお待ちください。ありがとうございます。次に商品のお届け先を都道府県からお話しください。ありがとうございます。これで注文を承りました。商品は1週間以内に代金引換払いにてお届けいたします。なお、ご注文内容の訂正やキャンセルの場合は、チラシに記載のカスタマーサポートセンターへご連絡ください。この度はご注文をいただき誠にありがとうございました」

 こういったやりとりで注文は完了し、あとは商品が届くのを待つだけだ。