Ado、藤井風…「世界でウケる日本人若手アーティスト」の意外な共通点とは?写真:Ado公式サイト(Ado-UNIVERSAL MUSIC JAPAN)より

海外で活躍する日本人若手アーティストが増えている。SNS(交流サイト)を使いこなし、共感したファンと国境を超えてつながる。気負うことなく、自然体で世界へと羽ばたくMZ世代アーティストのクールな生き方は、同世代のキャリア形成、自己実現のヒントになる。世界で人気を博するMZ世代アーティストに、共通点はあるのか。国内音楽大手のユニバーサルミュージックの藤倉尚社長兼最高経営責任者(CEO)に取材した。

SNSを武器に世界に羽ばたく若手アーティスト
共通点は「柔軟な視点」

 MZ世代(20代~30代前半のデジタルネイティブといわれる若者)から圧倒的な支持を得るアーティストの1人、Ado(アド)。24年には世界14都市でライブ公演を敢行し、物販など音楽作品以外の売り上げも好調だ。25年は30都市以上に広げ、50万人超えの動員を見込み、世界を舞台に挑戦を続ける。

 シンガーソングライターの藤井風も海外で高い評価を得る。世界的スターのテイラー・スウィフトが所属する世界トップレベルのレーベルが、彼に関心を寄せるほどだ。タイを皮切りに、アジア、欧州、米国へと活動の場を広げ、24年には10カ国でのアジア・アリーナツアーと北米公演を成功させた。

 imase(イマセ)はJ-POPで初めて、韓国主要チャートにランクインを果たした。K-POPスターによるダンスカバーがSNSで話題となり、アジアでの認知度が急上昇した。

「世界で成功する日本人アーティストが出始めた」

 国内音楽大手のユニバーサルミュージックを率いる藤倉尚社長兼最高経営責任者(CEO)はこう語り、所属するアーティストが次々と海外で頭角を現す現状に手応えを感じている。

 世界で人気を博するMZ世代アーティストに、共通点はあるのか。