誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになります!
※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
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変化しない人と関わるデメリット
世の中には、変化し続ける人と変化しない人がいます。
変化しない人には、その良さがあると考えることもできますが、現実的には時間が経つにつれて環境が変わるため、変化しない人と深く関わることにはデメリットが多いと感じます。
変化しない人との関わりがもたらす影響
人は、付き合う相手の価値観や行動の影響を受けやすいものです。もちろん、全く影響を受けない独自性の強い人もいますが、多かれ少なかれ、自分が関わる人の考えや態度が自分にも伝わってきます。そのため、変化しない人と長く一緒にいると、自分も同じように変化を避ける傾向が強まってしまいます。
変化を拒むことには大きなデメリットがあります。環境が変わる以上、人もそれに適応しなければならないのに、変化しない人はそれをしようとしません。結果として、新しいことにチャレンジする機会を失い、成長の機会も減ってしまいます。
行動を見て判断する
人が変化しているかどうかは、言葉ではなく行動を見れば分かります。新しいことに積極的に挑戦したり、何かをアレンジして取り入れている人は、環境の変化にも適応しやすく、結果的に良い方向へ進んでいくことが多いです。
逆に、変化しない人は些細なことでも理由をつけて行動を起こさず、結局何もしないまま終わってしまいます。
例えば、「これぐらい試してみて、ダメならやめればいい」というような軽い提案でさえ、うんうんと聞くだけで決断せず、行動に移さない人もいます。そうした人と深く関わることで、自分の決断力や行動力も削がれてしまうのです。
変化しない人と距離を置く大切さ
私自身、人の意見を聞きやすい性格なので、変化しない人のそばにいると影響を受けてしまうことがあります。そのため、自分の考えをしっかり発信するようにしています。
特に、人の意見を参考にしがちな人は、変化を拒む人と関わることで、どんどんその方向へ引っ張られてしまい、結果として自分も変わらない状態に陥ってしまいます。
前へ進むということは、すなわち変わることです。変化を嫌う人と一緒にいると、自分も停滞してしまい、前進することが難しくなります。そのため、変化しない人や、何かを変えようとすると必ずネガティブな発言をする人が身近にいる場合、あまり深入りしないほうが良いでしょう。
もちろん、日常的な会話やお茶をする程度の付き合いなら問題はありません。しかし、頻繁に深く関わることで、自分の判断が鈍り、何かを決断することが難しくなってしまう可能性があります。
変化し続ける人との関わりがもたらす成長
一方で、変化し続ける人と関わると、さまざまな価値観に触れることができ、自分の判断力も磨かれていきます。
変化し続ける人は、困難があっても乗り越えて前へ進んでいくため、そうした人のそばにいることで、自分も前向きに行動できるようになります。
そのため、できるだけ変化し続ける人と付き合い、自分も新しいことに挑戦する環境を作ることが大切です。
変化しない人のそばにいて足を引っ張られるよりも、変化し続ける人と共に成長する方が、長い目で見ても良い結果を生むのではないでしょうか。
変化を恐れず、前へ進んでいきましょう。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。