タイミング悪くランチに誘われたとき、感じのいい人は何と言って断る?
それを語るのは、「感じのいい人」に生まれ変われるとっておきのコツを紹介する書籍『気づかいの壁』の著者・川原礼子さんです。職場で困っている人を見かけても、「おせっかいだったらどうしよう…」と躊躇したり、「たぶん大丈夫だろう…!」と自分に言い訳したり……。気づかいをするときには、つい「心の壁」が現れてしまい、なかなか一歩が踏み出せないことが、あなたにもあるのではないでしょうか? この連載では、「顧客ロイヤルティ」をベースに、ビジネスセミナーへの登壇やコミュニケーションスキルの研修講師を通して、全国200社・2万人以上のビジネスパーソンに向けて教えてきたノウハウを、さらにわかりやすくお伝えします。本稿では、本書には入りきらなかった「気づかいのコツ」について紹介しましょう。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

タイミング悪くランチに誘われたとき、感じのいい人は何と言って断る?Photo: Adobe Stock

ランチに誘われたら?

 誰でも、一人で食事をしたい日があるものです。

 気分転換やリフレッシュを兼ねて、少しだけ一人の時間を楽しみたいときってありますよね。
 そんなとき、もし先輩や同僚から声をかけられたら、どうやって断るのがいいでしょうか?

 ある企業の社員食堂で見かけた若手社員のうまい返し方が、参考になると思います。
 一人でランチを楽しんでいた彼に、先輩風の社員が「ここいい?」と隣に座りたそうに声をかけました。

 すると、その若手社員がにこやかに言ったのが、

「ありがとうございます! ただ、実はいま、午後の会議の段取りについて脳内会議しているんです~。すみません! また今度ご一緒させてください」

 というひと言でした。

感じよく断るには?

 また、私が会社員をしていたころ、ある資格試験にチャレンジしている同僚がいました。

 彼女はランチに誘われると、「ありがとう。ただ、私の昼休憩は貴重な勉強タイムなの」と明確に理由を伝え、周囲からの誘いを断っていました。すがすがしいですよね。

 いずれも、一人の時間が必要であることを伝えつつ、相手に悪い印象を与えない、上手な断り方だと思います。

 どちらの例でも、まず相手の声がけに「ありがとう」を伝えることがポイントです

 誰にでも「今日は一人でランチしたいな」という日があるものです。

 こんなふうに伝えれば、きっと相手も理解してくれるはず。
 一人の時間を大切にしつつ、感じよく断る

 そんなちょっとした工夫で、職場の人間関係を円滑に保ちながら、リフレッシュの時間を楽しんでみてはいかがでしょうか?

(本記事は、『気づかいの壁』の著者・川原礼子氏が特別に書き下ろしたものです。)

川原礼子(かわはら・れいこ)
株式会社シーストーリーズ 代表取締役
元・株式会社リクルートCS推進室教育チームリーダー
高校卒業後、カリフォルニア州College of Marinに留学。その後、米国で永住権を取得し、カリフォルニア州バークレー・コンコードで寿司店の女将を8年経験。
2005年、株式会社リクルート入社。CS推進室でクレーム対応を中心に電話・メール対応、責任者対応を経験後、教育チームリーダーを歴任。年間100回を超える社員研修および取引先向けの研修・セミナー登壇を経験後独立。株式会社シーストーリーズ(C-Stories)を設立し、クチコミとご紹介だけで情報サービス会社・旅行会社などと年間契約を結ぶほか、食品会社・教育サービス会社・IT企業・旅館など、多業種にわたるリピーター企業を中心に“関係性構築”を目的とした顧客コミュニケーション指導およびリーダー・社内トレーナーの育成に従事。コンサルタント・講師として活動中。『気づかいの壁』(ダイヤモンド社)が初の著書となる。