3日午後の注目は「広尾学園小石川」

 3日午前で緩和しそうなFランクの学校も見ておこう。92人で4.6倍(23年4.6倍、22年3.89倍)の東海大学付属高輪台[2回]は志望者数が2割半減で、25年に4倍を割れる可能性も出ている。二つの入試区分がある京華[3回]は、30人で1.76倍(23年4.71倍、22年2.85倍)の[特別選抜]が1割弱減、156人で2.17倍(23年2.77倍、22年2.26倍)の[中高一貫]はGランクで2割減となっている。25年には1倍台半ばと2倍割れもあり得そうだ。

 1割前後減少の2校は、聖徳学園[特別奨学生2/3](40人・1.54倍)と東海大学付属相模[B](36人・2.12倍)となっている。上がり過ぎた倍率への反動で全入試回が大きく緩和している横浜創英は、[4回コンピテンシー](39人・6.5倍)も例外ではなく、出願状況も4割減程度のペースとなっているため、25年は4倍程度までは緩和するのではなかろうか。23年の10.75倍はやはり行き過ぎだった。

 Gランクで志望者数合計が100人を超えたのは95人が受けて3.28倍(23年3.25倍)の足立学園[一般3回]のみである。志望者数が5割強も増えており、25年に4倍を超えることになりそうだ。Hランクからは広尾学園[インターナショナルAG]に触れておこう。69人が受けて5.75倍(23年10.25倍、22年29倍)と緩和が続いているが、志望者数も2割半減っており、25年は4倍台になりそうだ。

 ここからは3日午後の入試回を見ていこう。24年は3000人近い男子が挑んでいる。興味深いことに、12校が志望者数合計100人以上となっているが、24年受験者数が100人を超えたのは9校にとどまっている。このあたりの入試回から、模試で志望先に記入したり、出願したりしても、すでに合格を得て、実際に受験する数が減ってくるのだろう。その点を念頭に置きながら、状況を見ていこう。

 Bランクは2校だけだ。76人が受けて3.45倍(23年4.4倍、22年4.25倍)の三田国際科学学園[メディカルサイエンステクノロジー(MSTC)]は1割弱志望者数を増やしていたが、出願ペースはそれを上回っており、25年は4倍台を回復しそうだ。広尾学園小石川[3回]の二つの入試区分は対照的で、67人で6.7倍(23年6.5倍、22年14.86倍)の[本科]は2割減、50人で6.25倍(23年11.5倍、22年4.58倍)の[インターナショナルSG]は1割強増の志望者数だった。出願状況を見ると、前者は3割増、後者は2割増と好調で、25年は7倍、8倍というとても狭き門になりそうだ。