男子校に勢いがある4日午前

 4日午前は7933人の男子が2024年に受験している。受験者数上位10校でその7割半を占めるが、うち7校は男子校である。Aランクは2校ある。最多の635人が受けた聖光学院[2回]は、5.2倍(23年4.89倍、22年4.1倍)とかなりハードルが高い。2日1回同様、出願状況は1割増のペースであり、志望者数が微増だったことも踏まえ、25年は5倍台半ばに向けて、倍率はいささか高まりそうである。もう1校、千葉の市川[2回]は、302人が受けて8.63倍(23年5.4倍、22年6.91倍)と狭き門だ。志望者数は微減だが、出願状況は増加傾向で、25年も8倍台の厳しい状況は続きそうである。

 Bランクには多くの受験生を集める4校が並ぶ。志望者数では前年並みか1割強の減少という点が興味深い。860人と最多の受験生が挑む芝[2回]は、3.36倍(23年3.36倍、22年2.68倍)で、難関男子校に届かなかった受験生が集まる。出願状況は1割ほどペースダウンだが、後半の盛り上がりに期待というところだろう。25年も3倍台前半の競争状況となりそうだ。

 サレジオ学院[B]は423人で3.36倍(23年3.53倍、22年3.3倍)と、芝と同程度の倍率であり、神奈川男子の心の支えでもある。前年並みの志望者数だったが、出願は1割増のペースで、25年は3倍台半ばまで上がるかもしれない。巣鴨[III期]は312人で6.5倍(23年3.67倍、22年3.93倍)とだいぶ倍率が上がってしまった。志望者数は1割半減だったが、出願状況も1割減のペースで、25年は5倍程度までは緩和するかもしれない。
 
 122人で8.13倍(23年7.92倍、22年15.14倍)と受かる感じがあまりしない東京農業大学第一[4回]は、志望者数は微減だったものの、出願状況は2割以上の増加ペースとなっており、25年は2桁台への回帰もあり得る状況だ。

 Cランクも男子校が多くを占めている。522人が受験して、4.92倍(23年4.42倍、22年5.17倍)の明治大学付属中野[2回]の志望者数はほぼ前年並みで、出願ペースも同様なため、25年も5倍に一歩届かない状況となりそうだ。次いで、447人で6.77倍(23年4.67倍、22年4.62倍)の高輪[C日程]は、志望者数が2割弱減で出願状況も同様なため、25年は5倍台まで緩和する可能性が出てきた。

 271人で3.43倍(23年5.39倍、22年3.17倍)の鎌倉学園[三次]は、志望者数1割弱増だったが、出願状況は3割増のハイペースで、25年は4倍台になるかもしれない。255人で4.72倍(23年5.98倍、22年8.71倍)と緩和傾向の城北[3回]は、志望者数1割半増を上回る勢いの出願状況で、25年は5倍に乗せそうである。

 他の入試回同様、世田谷学園[3次]にも二つの入試区分がある。207人で4.81倍(23年1.45倍、22年1.37倍)と24年に急騰した[本科]は1割減、58人で8.29倍(23年21.29倍、22年15倍)と緩和傾向でも高倍率の[理数]は6割半増と対照的な志望者数だったが、出願状況を見るといずれも微増傾向となっており、25年は、24年実績よりいささか倍率増となりそうだ。