私の普段使い究極のグルメ
お昼の「天麩羅定食」（左）。これに盛り付けられたおばんざい（右）が付きます
2軒目は割烹「寺町よしくら」。お値段はお手頃ですが、味は一流。店主は関西と関東の風味を熟知しています。プライベートで訪れるお店は少なく、常連となるようなお店はあまりつくらないのですが、このお店には不思議なくらいお世話になっています。いわば私の「普段使い究極のグルメ」と称すべきお店なのですよ。
この店の特筆すべきところはお昼の定食です。御膳を頼むと、4～5種類のおばんざいを店主が盛り付けて提供してくれます。しかも食べ放題。予算は2000～3000円くらいですからお手頃。定食は日替わりから、西京焼、お造り、海老天麩羅御膳、鰻丼、ステーキ溶岩焼御膳、すき焼き重など多彩です。食の好みが異なるグループでも気軽に利用できます。お子さまのいるご家族なども幅広く使えて、座敷もあります。
私は「銀鱈西京焼定食」をよく頼みますが、白みそがじんわり白身に染みて、京都のイメージ通りの風味を感じます。「うなぎ重」は関西風の火入れが香ばしく、4600円と相場より良心的なお値段でボリュームたっぷり！
お昼の「うなぎ重」。この日は静岡産のうなぎを関西風の調理で！
店主の谷口寿幸（としゆき）さんは神戸から修業をスタート。東京や京都の有名ホテルでも経験があり、それこそ関西と関東の味に精通しているので自由自在な料理を楽しみながら提供してくれます。カウンター席では気さくな店主とのトークも素敵です。
あるとき「京都のお雑煮の作り方を教えてくれるお店はないか？」とご乗車のお客様より依頼されたことがあります。初秋でしたが、谷口さんはなんとお雑煮を出してくれた上に、作り方まで丁寧に教えてくださいました。日によっては、事前に伝えても無理な場合もありますが、その誠実な対応がいまだに記憶に残っています。
昼は予約時に応相談となりますが、夜は6700円から1万6000円で会席料理を楽しめます。場所は、いま活気がある御所東。京都人が普段使いするグルメな「出町桝形商店街」も近いので、ぜひ京都御所や相国寺などを散策する際にでもご利用くださいね。
寺町今出川にひっそりとたたずむ店舗、たまたまでは見つからない場所にあります
京都市上京区寺町通今出川下る真如堂前町102
