具体例で相手の頭に場面が浮かぶよう工夫してはいかがでしょうか。
また、「5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、何のために、どのように)」で具体化するとイメージが湧きやすくなります。
これ、それ、あれ、どれ(こそあど言葉)のような指示代名詞は、あえて固有名詞を用いることでも内容がイメージしやすくなります。
優れたリーダーになるために
結論ファーストの「PREP法」
相手に伝わりやすい話し方に「PREP(プレップ)法」があります。
PREPとは「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(具体例)」「Point(再び結論)」の頭文字です。
まず結論を述べ、次に理由や事例を間に挟み、最後に再び結論で結ぶのが、この技法の特徴となっています。内容や結論が相手に理解しやすく記憶にも残りやすい、また説得力が増すなどのメリットがあります。
結論に次いでその理由を記すという文章構造は、新聞記事の文体と同じです。
例を挙げてみます。
〈PREP法を使わない場合〉
「我が社の商品開発に関する市場調査を行った。今回は市場における顧客ニーズを徹底的に分析する、詳細な調査を実施し、有益な情報を得た。具体的には、顧客層は価格帯やアフターサービスなどで競合に対する不満があり、彼らは我々の新製品に対して高い関心を示している。以上のことから、本調査で他社との比較を通じ、我々の新商品の優位性が判明した」
〈PREP法を使った場合〉
・Point→当社の新製品は競合に対し優位性がある
・Reason→市場調査の結果、顧客は価格・アフターサービスで競合に不満がある
・Example→顧客は価格・アフターサービスで競合に優る当社の新製品が、市場に投入されることへ高い関心を示している
・Point→よって当社の新製品は市場で競合に勝つ可能性が高い
結論から伝えることで話のゴールが見通せるため聴き手は安心できます。分かりやすさはリーダーシップの条件でもあるので是非活用してみてください。
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岡野隆宏 著