初めて行った時は、100円台のおつまみが充実していて、刺し身の品質が高いことに驚きました。単価が安いのに、揚げ物などは注文してから揚げたてを出してくれて、それがおいしいのです。
私がヘビーユーザーとして通っていた頃に頼んでいた定番メニューは、チュウハイと煮込み。チュウハイはジョッキで250円で、煮込みは110円でした。お酒とおつまみで360円しかしない。「せんべろ」を名乗るのにふさわしく、1000円あれば十分楽しめる店だったのです。
晩杯屋がお客様に評価されている理由のひとつは、利用シーンの多彩さです。居酒屋でいったん席に座り、ものの30分で退店したら店員に「何か不満なことがあったのだろうか」と思われてしまいますよね。それなりにお金を使わないと悪い気もする。
でも、晩杯屋はそんなことはありません。だから、乗りたい電車まで少し時間がある時などの隙間時間にも行くことができます。
立ち呑み屋が高齢者の
サードプレイスになる!?
仕事帰りのストレス解消にも、飲み会前の0次会にも、少し飲み足りなかった時のもう1軒としても最適。また、メニューが豊富なので長時間の滞在にも向いています。単価が安いので、長居しても懐に響きません。1人ではもちろん、数人で行っても楽しい。
これからの居酒屋はこうあるべきではないか。もしこれから自分で居酒屋業態をやるとしたら、こんな店にしたい。1人の利用者として通いながらそうした思いを募らせていたところ、晩杯屋が日本M&Aセンターに登録しているという話を聞いたのです。「渡りに船だ」と思い、買収を申し入れました。
晩杯屋は、すべての駅前に存在するような外食のインフラブランドとなるポテンシャルを秘めています。私は、晩杯屋がこれからの超高齢社会に向けて、「高齢者のサードプレイス」にもなり得ると思っているんです。