最後に、フリーランスや個人事業主の定額減税についてポイントをまとめます。
1. 確定申告時に申請が必要
・給与所得者と違い、フリーランスは自動的に減税されない。
・確定申告時に定額減税の控除申請を忘れずに行うこと。
2. 定額減税の対象を確認
・フリーランスの場合、所得金額が1805万円以下の日本国内の居住者が対象。
・扶養家族がいる場合、一人につき所得税3万円、住民税1万円が控除される。
・16歳未満の子ども(年少扶養家族)も対象となる。
3. 扶養家族の振り分けを工夫
・夫婦どちらに扶養をつけるか自由に決められる。
4. 住宅ローン控除などで所得税が引ききれない場合
・調整給付として現金で給付を受けられる(自治体経由)。
・ 2023年度の住民税非課税世帯は、給付金として支給。
確定申告には「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。節税を意識するなら、青色申告を選ぶのが鉄則です。青色申告をすることで、最大65万円の特別控除が受けられるだけでなく、赤字の繰り越しや家族への給与支払いを経費に計上できるといったメリットがあります。電子申告(e-Tax)を利用すれば65万円の控除が受けられるため、フリーランスならぜひ活用すべき制度です。
また、経費の計上は節税に直結します。ただし、無駄な出費を増やすのではなく、事業に必要な支出のみを正しく計上することが重要です。仕事に使うパソコンやソフトウェア、オフィスの家賃(自宅兼用の場合は按分が必要)のほか、取材や打ち合わせのための交通費・飲食費、インターネット代や書籍代なども忘れずに経費に入れましょう。
一方で、仕事に関係のない食事や飲み会、自宅の家賃全額、家族や友人へのプレゼントは経費として認められません。「なんでも経費にして節税する」という考え方は危険であり、税務調査の際に指摘されるリスクがあるため、注意が必要です。
フリーランスとして成功するためには、確定申告を避けるのではなく、うまく活用する姿勢が大切です。「知らなかった」で損をしないためにも、適切な税務知識を身につけ、税負担を減らしつつ、事業の安定と成長を実現しましょう。
