【確定申告】定額減税、書き忘れたらヤバイ?「123万円の壁」はどうなる?〈FPが徹底解説〉写真はイメージです Photo:PIXTA 

もうすぐ確定申告の時期がやってくる。面倒で億劫だと思っている人も多いだろう。だが、ただ税金を計算するだけではない。お金の管理を見直すことで、「年収の多寡以上に幸福度が高まる」という調査結果もある。申告の先にある意外なメリットとは何か?(生活経済ジャーナリスト 柏木理佳)

「今年の確定申告こそ、早めに準備して控除項目を書き忘れないようにしよう」「前回、書き忘れてだいぶ損した」という人もいるでしょう。FPの私でさえ、多忙な2月の確定申告の書き忘れは過去に何度もあります。副業が増えた場合や定年後は自分で提出しなければなりません。

 国民全員が確定申告する国や地域がある中、日本人には、ひどく面倒で大変なようです。しかし、こういったお金の管理をするだけで充実した生活が送れるという調査もあります。

 では、どのように管理したらいいのでしょう。

香港、米国、スウェーデンでは
「確定申告」を会社に丸投げできない

 例えば香港では、納税者全員へ税務局から個人所得税申告書が発送され、個人が給与、不動産などの所得額や控除額を記載し、申告書を作成、1カ月以内に税務局へ提出します。

 米国でも日本のように会社が年末調整してくれる制度はなく、確定申告を個人で行うことが義務化されています。

 スウェーデンは、少し簡単なプレプリント方式(記入済み申告書)で、1年間の給与明細書を勤務先が従業員と税務署に送付し、それをもとに税務署は各納税者宛に源泉徴収された額や税額控除、還付額などを記載したものを送付します。国民は申告書の内容をチェックし、誤りがなければサインして返送します。

 私も20代前半、香港滞在中は、会社に所属していて副業もしていないのに、自宅に確定申告用の申請書類が郵送されてきて、申告しなければならず焦りました。慣れずに控除を書き忘れたりしましたが、それからというもの意識するようになりました。

 香港の人は飲茶しながら毎日お金の話をしていて、お金に関して無頓着な人が多い日本人とは違いました。