
激戦の2025年入試の結果が出そろい、中学受験塾の新学年がスタートして1カ月。中学受験の勉強が本格的にスタートする4年生、勉強量が増えて難易度も上がる5年生が早い段階で身に付けたいのは、正しい学習法とスケジュールの作成である。「質」を追求することで負荷が減れば、親子の衝突も回避でき、自己肯定感も高まりやすい。すご腕のプロ家庭教師集団「名門指導会」の西村則康代表が子どもの意欲を伸ばし、短期間でクラスアップを狙える勉強法とスケジュールを伝授する。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)
正しい勉強法で負荷を軽減
親子の衝突も回避する
史上最強レベルの激戦となった2025年の中学入試。XなどのSNSでは、1月の埼玉・千葉入試から2月上旬の東京・神奈川入試まで、わが子の合否を巡り、喜びと悲しみの報告が飛び交った。
だが、すでに26年入試に向けての号砲は鳴っている。4年生は中学受験の勉強が本格的にスタートし、5年生は通塾時間が増え、算数を中心に難度も量も一気にアップする。6年生の場合、1月入試を考えると、残りは10カ月強しか時間は残されていない。
「山あり谷あり」は避けられない中学受験だが、少しでも子どもの負荷を減らすにはどうすればいいのか。その一つが早い段階で「新学年」に合った正しい勉強法を身に付けることである。
すご腕のプロ家庭教師集団「名門指導会」の西村則康代表は「3月、4月の段階で学年に合った正しいスケジュールや勉強法を確立することでスムーズに学習が進む」と指摘する。一方、最初の段階でつまずくと修正に時間が必要になり、労力もかかるため子どもへの負荷が大きく、親子の衝突も起こりやすい。

また、学年別に目安となる家庭学習の時間はあるものの、必ずしも成績上位層のほうが、成績が低迷している子よりも勉強時間が長いわけではない。さらに言うと、この差は「地頭」の差だけが理由ではない。
では、具体的にどうすればいいのか。
次ページでは西村氏が、中学受験の勉強を始めた4年生、勉強量が一気に増える5年生が3月、4月のうちに確立したい過度な負荷をかけずに成績を伸ばすための学年別のスケジュールの組み方や、具体的に取り組むべきことを紹介。新学年のスタートダッシュを成功させ、過度な負荷をかけずに志望校合格を現実にするための秘訣を伝授する。