ライトを点灯している自転車写真はイメージです Photo:PIXTA

『「最近、対向車のヘッドライトがまぶしすぎる…」→これって気のせいではなかった!』の記事では、読者から大きな反響がありました。実は、運転していてまぶしく感じる原因は、まだまだあります。誤解や勝手な解釈、無神経な迷惑行為は、クルマのドライバーもそうですし、自転車ライダーにもあるものです。(モータージャーナリスト/安全運転インストラクター 諸星陽一)

リヤフォグランプの使い方
間違えられると周りは迷惑!

 夜間、先行車がブレーキランプとは異なる赤いランプを付けて走っていて、まぶしいと感じたことはありませんか? あれはリヤフォグランプ(またはバックフォグランプ)といいます。前を照らすフォグランプは、霧の中でもドライバーが視界を確保するための装備ですが、リヤフォグランプは使い道がちょっと違って、他のクルマなどに自車の存在に気付いてもらうためのものです。

 著しく視界が悪い濃霧の際に点灯して後続車にアピールするための機能ですが、日本の普通のドライバーはそういう機会に出くわさないので、正しく使う機会があまりありません。せっかく装備しているから使わないともったいないと感じるのでしょうか? 単に全部点灯すればいいと思っているのでしょうか? 大した霧でもないのにリヤフォグランプを点灯しているクルマをときどき見かけます。

 濃霧でもないのに点灯されたリヤフォグランプは実にまぶしい。ドイツでは、リヤフォグランプの点灯が許されるのは視界が50m以下と限られています。つまり、日本でときどき見かける視界が確保された状態でのリヤフォグランプの使用は、ドイツでは違反です。

 繰り返しますが、フロントでもリヤでもフォグランプは霧で視界が確保できないときに使用するものです。それ以外で使われると、周りのクルマはハッキリ言って迷惑です。すごく不思議に思うのですが、そうやって無神経に点灯して走るドライバーは、他車が点灯していて自分がまぶしいと感じたことがないのでしょうか?