
新学年、新学期が始まる4月は、不登校の子が再登校するチャンス――。ところが不登校は再発しやすく、やっと再登校しても、再度不登校になったり、行きしぶる確率が非常に高いといわれています。そこで富永愛梨さん著『息子が不登校だった心理カウンセラーが伝えたい 不登校の子が元気になる言葉 つらくなる言葉』(青春出版社)のなかから、不登校の子に効果的な親の言葉がけのヒントを抜粋して紹介します。
その行動の裏に隠れている「子どもの本音」を引き出そう
不登校や行きしぶりを気合いや根性で変えようと思ってもなかなか変えることはできませんが、NLP心理学の『肯定的意図』を活用することで改善することができるようになります。
『肯定的意図』とは、一見、ネガティブな考えや行動の根っこの部分にある、本当に望んでいるポジティブな想いのことを言います。
たとえば、登校前にお腹が痛くなってトイレから出られずに苦しんだり、夜更かしをして朝起きられないなどの行動。無意識にしていることなので、なかなか気づくことは難しいのですが、これらの行動をする心の根っこには「本当はこうなりたい」「本当はこうなることを望んでいる」という本当に望んでいるポジティブな想いが隠されています。
子どもの「登校前にお腹が痛くなる」という行動を取る目的は何だと思いますか? お腹が痛くてトイレから出られないと、学校に行かなくてすみます。そして、学校に行かなくてよくなると怖い思いをしなくていいので、「安全・安心」を守ることができます。