登校前に玄関で動けなくなる子にどんな言葉をかけますか
それでは、この方法を使って、子どもの困った行動から肯定的意図を探っていきましょう。その行動に対する声かけ例を、子どもの「毒になる言葉」「薬になる言葉」として対比してご紹介します。
私はよくお母さん、お父さんに、「親の言葉は、不登校・行きしぶりのお子さんの一番のお薬ですよ」とお伝えしています。
ぜひ、お子さんをつらくする毒になる言葉ではなく、薬になる言葉をかけてみてください。
★登校前に玄関で靴を履こうとうずくまったまま動けなくなってしまう
▼毒になる言葉「早く靴履いて学校に行かないと遅刻するよ! うずくまっていても学校に行けないでしょ?」
▼薬になる言葉「玄関に座って気持ちを整えているんだね。学校に行くエネルギーを充電しているんだね」
登校前に玄関で靴を履こうとうずくまったまま動けなくなってしまう肯定的意図(根っこの想い)を探ってみます。
→座ることで少し落ち着く
→先の見通しを立てられる
→学校に行く心の準備ができる、気持ちを整理できる
→学校に行く勇気が出る
→自信
学校に行こうとすると、不安になったり怖くなったりして足がすくんで動けなくなってしまい、玄関で固まってしまうことはよくあるかもしれません。学校に行けないわが子を見ると、親のほうも不安になったり心配になったりしてしまいますが、親が不安になると子どもも何倍も不安になってしまいます。
「座ると少し落ち着くよね」「学校に行く心の準備をしているんだね」と子どもに伝えると、言葉がけをしている親自身も落ち着いて安心することができます。
子どもにかける言葉は、親が不安になる言葉ではなく、言葉がけをしている親自身も安心できるような言葉を意識してかけていきましょう。