(2)大きな家具は「必要最低限」を心がける
必要以上に大きな家具や今は使わなくなった家具が占拠している家は少なくありません。家族構成や来客頻度を考え、家具サイズを見直し、本当に必要な数に減らしましょう。
不要な棚や古い食器棚などは思い切って処分し、コンパクトな収納に買い替えることで、家中を見通しよく、安全に歩ける空間に変えられます。
(3)家具は角の丸いもの、手すりを兼ねたデザインへ
家具にぶつかった時でも怪我が軽減されるよう、角が丸い家具、角をクッション材で保護できるものを選ぶのもいいでしょう。テーブルや収納家具に手すりのような形状を取り入れたデザインも存在します。家具が単なるインテリアではなく、高齢期の“安心ツール”になるような発想を持つことが大切です。
最後に要点をおさらいしましょう。
■バリアフリーだけでは不十分
段差解消や手すり設置に加え、家具の大きさや配置を見直すことで転倒リスクは大きく減る。
■通路の幅を確保し、角を減らす工夫
家具選定やレイアウト時は「安全に歩ける通路幅」を確保して家具配置し、角はぶつけにくい形状かを検討。
■不要な家具や古い家具の処分も検討を
モノを減らすことで、より広く安全な動線をつくれる。愛着がある家具も機能を考慮して、使いやすいサイズや形に買い替えると快適度がアップ。
今回の模様替えは、本棚(スチールラック)とテレビ台の買い替え、約5万円で実現できました。余裕があればテーブルもコンパクトなものに入れ替えると、なお良いでしょう。
高齢者が自宅で転倒してしまうと、骨折をきっかけに寝たきりや介護状態に移行してしまうリスクが高まります。そうならないためにも、家具も含めたバリアフリーを見直すことが肝心です。
いつまでも健康で自立した生活を続けるためにも、部屋の家具をチェックして、サイズダウンや配置の工夫を行ってみてください。