米ウィスコンシン州の造船所は2020年、米海軍向け新型フリゲート艦の建造を受注した。このプロジェクトの目的は、米国のばつの悪い現実に対処することだった。艦艇建造で世界に後れを取っているという現実だ。敵の潜水艦やミサイル、ドローン(無人機)の攻撃を防ぐハイテク兵器を搭載した米艦艇「コンステレーション」は、2026年に就役する予定だった。早期に引き渡しができるよう、設計は実績のあるイタリア造船大手フィンカンティエリのものを採用した。それから米海軍が口を出し始めた。より大型の発電機を積めるよう、船体を約7メートル延長した。比較的穏やかな地中海向けだった設計の一部を変えた。音響性能を向上させるため、プロペラを変更した。ほかにも時間のかかる調整をいくつも行った。