米ウィスコンシン州の有権者は4月1日、州最高裁判事を選出するための投票を行うが、その結果により、州最高裁における4対3のイデオロギー上のバランスが現在のまま維持されるかどうか以上のことが決まるだろう。民主党はこの選挙について、実業家イーロン・マスク氏の言動に関する住民投票だと主張しているが、真の争点は民主的自治に関するものだ。選挙戦終盤で注目を集めたのは、マスク氏が「活動家」と見なす判事に反対する嘆願書に署名したウィスコンシン州の住民2人に、賞金としてそれぞれ100万ドル(約1億5000万円)の小切手を提供するという同氏の厚かましい提案だ。嘆願書は「裁判官は法律を書かれた通りに解釈すべきであり、自分の個人的あるいは政治的な意図に合わせて書き直すべきではない」と記している。署名者らは「法律を制定するのではなく解釈するという自らの役割を尊重する司法」を望むことを証明しているという。これが驚くべき内容なのだろうか。
【社説】民主党がマスク氏を標的に ウィスコンシン州最高裁判事選
真の争点は州改革の行方
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