エンジンは2.4L直4のクリーンディーゼルを搭載する。それに2つのタービンを装着し、全回転域で高出力を発揮するよう仕上げている。排出ガスの浄化はAd Blueで行う。駆動方式は4WDで、センターデフをロックしたりローギアを選択したりできる。そこはMITSUBISHI自慢の四駆システムだ。

 といったトライトンを実際に走らすとどうかだが、まずは乗り込んだだけで景色が違う。視界の高さ、その先のボンネットの広さなどから特別感を味わえる。ワイルドな雰囲気だ。この雰囲気だけでも買う意義はありそうだ。

 エンジンは力強さが際立つ。アクセルに対する反応はよく、スムーズにトルクを発生しこの大きなボディを軽やかに前へ押し出す。この頼もしさはうれしい。そしてコーナーでは思った以上の機敏さに驚いた。見かけから重厚な動きを想定していたが、それをいい意味で裏切ってくれるのだ。ステアリング操作に対する反応にもっさりしたところはなく、拍子抜けするくらい軽快に走る。これならワインディングもストレスなく楽しめる。

 あとはこのクルマをどう使うかだが、ベッド(=荷台)はやはり濡れたものを置くのに適していると思う。サーフィンやダイビングのウェットスーツやスノボの板やウェア、あとは釣りのクーラーボックスあたり。もちろん何も置かなくても大丈夫。大切なのは自由な空間があるということ。それがピックアップトラックの醍醐味である。

(CAR and DRIVER編集部 報告/九島辰也 写真/横田康志朗)

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