この「いつ終わるとも知れない冒険のような感覚」こそが、私にとって投資の醍醐味のひとつとなっています。メタトレンド投資は、10年、20年といった長期の視点で、世界の技術革新や産業構造の変化をリアルタイムに体感する場でもあります。
そして、そのなかで「次のNVIDIA」や「第2のTesla」を見つけたときの喜びは、まさに冒険における「宝探し」のようなワクワク感があるのです。
一度大化け銘柄をつかんだからといって、それで終わりにはしない。そこからさらに「次」に目を向け、別のメタトレンドに乗って大きく成長しそうな企業を探索する。
この繰り返しが、終わりのない旅のようであり、投資をどこまでも刺激的で新鮮なものにしてくれるのです。
安定した資産を維持しつつ
新たな大化け候補を仕込む
メタトレンド投資とは「終わりのない旅」のようなものであり、私は保有する株が大化けしてもそれに満足せず「次のNVIDIA」や「次の次のNVIDIA」を常に探し続けています。
とはいえ、すでに大きく成長し、私のポートフォリオで大きなウェイトを占めているNVIDIA株を、すべて売ってまで「次のNVIDIA」を探し回るような真似はしません。NVIDIAはすでに「固い」と言えるほど安定的な株になっており、今あえて手放す必要はないからです。
AIというメタトレンドをけん引するNVIDIAをしっかりと握りながらも、「あのChatGPTを開発したOpenAI(オープンエーアイ)が上場したらどう動くか」「AIチップを開発する新興ベンチャーが注目を集めたらどうするか」という次なる可能性を探っています。
そうやってNVIDIAやTeslaのように、大きく成長した銘柄をポートフォリオの土台として維持しつつ、そこに満足せず「次の候補」を探し続けるわけです。
大切なのは、リスクを最小限に抑えながらも、いつでもチャンスの女神の前髪をつかみにいこうとする姿勢です。言い換えれば、「片手で安定をつかみ、もう片手でチャンスを探る」というイメージです。
株価が伸びきった銘柄を全部手放すのではなく、その“土台”を維持しつつ、新たな大化け候補を小さく仕込んでいく。そのうえで、大きな社会変化や産業構造のうねりが明確になったときには、ポートフォリオの構成を変えたり、買い増しをしたりできる柔軟性と余裕を保つようにしましょう。