「あいつ、わかってないな…」部下にイライラしなくなる!仕事を頼む時の「ひと工夫」とは写真はイメージです Photo:PIXTA

成果を上げるために「優先順位を付けて取り組む」ことが大事だとよくいわれる。ところが、優先順位を付けて仕事をした結果、成果が上がるどころか、進捗遅延や業務のやり直しが生じ、生産性が上がらない事態に陥るチームも少なくない。なぜこの問題が起こるのか。(モチベーションファクター代表取締役 山口 博)

「優先順位を付けよう」と呼びかけても
成果は上がらない!?

 限られた人員で、多様な業務を実施しなければならない状況に直面している企業は多い。山積するタスクを抱える中、成果を高めるために、優先順位を付けて業務に取り組んでいる人がほとんどだろう。

 メンバーに業務の指示をする際に、「優先順位を付けて実施してください」と言い添えているリーダーは少なくない。「優先順位を付けよう」ということが、掛け声の決まり文句になっている企業もある。

 ところが、この「優先順位を付けよう」という掛け声をかければかけるほど、実は成果が上がらないという、真逆の結果に陥っていることがよくある。

 優先順位を付けて業務を実施した結果、進捗が遅延してしまう、業務のやり直しが必要になってしまう、実施した業務が無駄になってしまう、前工程と後工程が逆転してしまう、ひいては、チーム全体の生産性が上がらないという事態が頻発しているのだ。

 いったいどういうことなのか。何が問題なのだろうか。