新生活がスタートし、嬉しい反面、体調を崩している人も多いかもしれない。春は日々の寒暖差や気圧の変化で自律神経が乱れやすく、生活や環境の変化がストレスになりやすいからだ。がんばっているのにうまくいかない、仕事や人間関係で不安を感じることが多い人におすすめなのが『瞬間ストレスリセット――科学的に「脳がラクになる」75の方法』(ジェニファー・L・タイツ著、久山葉子訳)だ。本書はストレスを抱えやすい人のために、科学的に実証された不安・不満を解消する方法、自分をリセットして気持ちよく過ごせる方法を多数紹介している。「シンプルなのに効果抜群」「ストレスが尋常じゃなかったので助かった」「すぐに使える方法がたくさん載っている」など絶賛レビューが多数寄せられる本書。今回は発売を記念して、特別に本書の内容を一部抜粋、再編集してお届けする。

嫌なことが頭から離れないときに、簡単に「心をリセットする方法」とは?Photo: Adobe Stock

ストレスがあると、文字通り「視野が狭くなる」

「心配するのはやめよう」と自分に言い聞かせてもうまくいかない、困難な状況にとらわれたように感じるとき、どうするのがいいだろうか。

起きたことに圧倒されたりストレスを感じたりすると瞳孔が開き、視野が狭くなる(「闘争か逃走か」の反応)。それにより、状況に囚われたように感じてしまう。

しかし、目の焦点の合わせ方」を変えて文字どおり視野を広げ、注意力を訓練し直すことで、ストレス反応を軽減できる。

3つの物、3つの音、3つの感覚を意識する

視線を「ズームアウト」しよう。

それだけで、自分が生活している空間がリラックスしたパノラマビューに切り替わる。これは、頭を動かす必要もなくできることだ。

3つの物、3つの音、3つの感覚を意識してみる。このテクニックで意識を広げられる。

先入観なしに物や音、感覚の1つ1つに順番にフォーカスしていこう。

これは、創造性のテストではないので、静かな空間にいて聞こえるのが自分の呼吸だけならそれでいい。

なんとかして感覚を見つけようと必死にならずに、感覚がやってくるのを待とう。

ネガティブ思考から解放される

このテクニックのおまけとして、「遠くにある何か1つ」に集中することでマルチタスクをしたい衝動にも対抗できる。

さらには今やっている努力の外に注意を移し、広い視野、とくに心地よい視野を持てるようになり、「ネガティブなセルフフォーカス」から解放される。

つらい時期に無理に感謝しようとする人も多いが、「自分の感覚」を優先させることで、純粋な好奇心や感謝の気持ちにもオープンになれるのだ。

『瞬間ストレスリセット』では、科学的に短時間でストレスを解消できる方法を多数紹介。その場しのぎではなく、ストレスに強くなるための習慣や対策(ストレス耐性を高める方法)も幅広く取り上げています。