転職は目的じゃなくて手段です。やりたい仕事をどこで実現できるかがポイントですから、1社でもいいし、複数になることもある。
ただ、何十年も働いた職場から別の職場へと働く環境は大きく変わります。
不安をより少なくするなら、会社Aから会社Bに行くだけの方が間違いないと思います。
複数の働き場所を持つことで
シナジーが生まれる
もともと私は、若いころから、宇宙飛行士になろうとひとつのことを掘り下げていくみたいな人生を送ってきました。
中高年になって、いろんなことに興味を持ち、携わるようになりました。これは、後天的な変化であり、多分、年齢的なものがあると思います。
若いうちは、自分のやりたいことを追い求めることで、やる気やモチベーションが維持されます。
「物書きとして世界一になりたい」とか「野球選手として世界一になりたい」とか、1カ所を掘り下げ、極めたいというイメージです。
さらに言えば、自分が成長しているなぁという自覚から来るモチベーションアップもあります。
人間は社会的動物なので、他人の目に映った自分を見て自分の姿を確認している。チームの構成員として仲間に認められ、上司の部長から褒められることで承認欲求が満たされ、成長につながっていく。若いうちはこれが大事なんです。
ところが、年齢をある程度重ねてくると、集団の中の自分が大事になってくる。いろんな人との接点の中で、自分の場所を確認していく。そういうことができるようになれば、自分の強みになるはずです。
複数の働き場所があると、いわゆるシナジーが生まれますよね。
出会い、交流、新しいネットワークから違う可能性を開いていくことが好きな人は、自然にオープンな人間関係をつくっていけるでしょうから、複数の場を持つことは有効だと思います。