
どうも集中力が続かない、最近物忘れがひどくなった……という人は“脳を活性化する”栄養素を取り入れてみてはいかがでしょうか。受験生のお子さんを持つ方にも役立つ食材と食事メニューを紹介します。(管理栄養士 岡田明子)
マグロ、サンマ、ブリ…
青背の魚に含まれる栄養素は?
脳は6割が脂質でできています。脳の機能を健康的に維持するためには、脂質の取り方が重要になってきます。
脂質の中でも多く摂取したいのは「オメガ3脂肪酸」です。脂質には大きく分けて「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」がありますが、オメガ3脂肪酸は「不飽和脂肪酸」に分類されます。不飽和脂肪酸は体内で作ることができません。
不飽和脂肪酸には、オメガ3脂肪酸の他に「オメガ6脂肪酸」もあります。日本人の食生活をみてみると、ごま油や紅花油に含まれるオメガ6脂肪酸は比較的多く取る機会がありますが、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などに含まれているオメガ3脂肪酸は不足しているのが現状です。
DHAは神経細胞の膜に多く含まれていて、記憶や学習を司ると言われる脳の「海馬」に集中しています。DHAは、魚の脂に多く含まれていますので、マグロ、サンマ、ブリ、イワシ、サバなどの青背の魚を意識して選びましょう。
週に3回は食事メニューに入れたいところですが、魚は骨が多くて食べにくい、調理が面倒などの理由で難しい方も多いでしょう。
最近では骨なしの切身が販売されていたり、ツナ缶やサンマ、サバなどの缶詰や、煮魚や塩焼きなど既に味付けされているチルド商品も見かけるようになってきました。
しらすやちりめんじゃこなどご飯に混ぜるだけで食べられるもの、お刺身など調理する手間がないものを活用するのも手です。DHAは生の食材で取った方が、成分を損なうことなくいただくことができます。
毎日食べるとなるとハードルが上がりますが、サラダにツナ缶をプラスしたり、ちりめんじゃこを常備してご飯にかけて食べたり、缶詰をストックしてプラス1品作るなど、コツコツと取り入れていきましょう。
私がよく作る、電子レンジでできる簡単レシピをご紹介します。