「最近ストレスがハンパない…」と感じたとき、真っ先に取るべき栄養素【管理栄養士が解説】写真はイメージです Photo:PIXTA

立春を迎え、暦の上では春ですが、まだまだ寒い日が続きます。寒暖差や気圧の変化などのストレスで「副腎」が疲弊しやすい時期です。「副腎疲労」という言葉もありますが、副腎が疲れると体にさまざまな影響が現れます。今回は「副腎が疲れにくい食事方法」についてお伝えします。(管理栄養士 岡田明子)

ストレスで「コルチゾール」が出過ぎると…

 副腎は腎臓の上にある小さな内分泌器官で、体のストレス反応や血圧調節などに重要な働きをするホルモンを作り出している臓器です。ストレスにより副腎からコルチゾールというホルモンがたくさん出ると、副腎が働きすぎで“疲れて”しまいます。日々さまざまなストレスにさらされている現代人は、副腎が疲れきっているといわれています。

 副腎が疲れてくると、ビタミンB群が不足しがちになります。これは先述の通り、ストレスを感じた時に出るコルチゾールなどのホルモンを生産する時に、ビタミンB群を大量に消費するためです。ビタミンB群は次の8種類があります。それぞれの働きと、それらを補う食事をみてきましょう。

ビタミンB1

 糖質が体内でエネルギーに変わる時に必須の栄養素です。ビタミンB1が不足すると、糖質の代謝がスムーズに行われず、エネルギーが作られにくくなるので疲れがたまりやすくなります。ビタミンB1が取れる食材の代表は、豚肉やうなぎです。また、玄米や胚芽米にも多く含まれるので、普段食べている主食を玄米や胚芽米、胚芽パン、全粒粉パンにすると、効率よく摂取することができます。

ビタミンB2

 脂質が体内でエネルギーに変わる時に必須の栄養素です。皮膚や口腔粘膜の機能を維持する役目もあるので、不足すると、肌荒れや口内炎などのトラブルが起こりやすくなります。ビタミンB2は、レバー、うなぎ、卵、納豆、牛乳、チーズなどに多く含まれているので、朝食に納豆ご飯やチーズトースト、卵料理などのメニューを取り入れると良いでしょう。

ナイアシン

 糖質や脂質、アルコールの代謝に働く栄養素です。お酒をよく飲む方は特に不足しがちです。おつまみに、カツオ、マグロ、サバ、レバー、鶏肉などを取り入れると良いでしょう。