職業に貴賎はない!しかし…
非正規雇用は恥ずかしい
まず最初にお伝えしたいのは、正規雇用ではなく非正規雇用で働くことへの「恥ずかしさ」についてだ。
僕の年齢は現在34歳。どこからどう見ても、もういい大人。友人たちは結婚していたり、子育てをしていたり、係長や課長など役職に就いている人もいる。こういった背景もあり、僕は正社員ではなくアルバイトとして雇用されることに、羞恥心や劣等感を抱いている。どうしても彼らの人生と「比較」してしまうのだ。
職業に貴賤はなく、さまざまな人の存在で社会が成り立っていること。変化の激しい現代、正社員だからといって安心安定ではないこと。親元を離れて自立した生活を送っている以上、恥ずべきことは何もないことは「頭」では理解している。
けれど「心」が拒絶する。敷かれたレール、みんなが進んでいる道から外れることへの抵抗感が、消えない。
だからこそと言うべきか、正社員を目指して就職活動するならともかく、一般的なアルバイトに応募することにどうしても気が引けてしまう。
アルバイトで働く場合、高校生や大学生など若者と一緒に働くことが想定されるが、可能ならばこれを回避したい気持ちがあるからだ。若者から白い目を向けられることが、たまらなく恐いからだ。
僕は23歳から26歳の途中まで、コンビニや野球場でフリーターとして働いた期間がある。このときでさえ、高校生や大学生の子たちから「ダメおじさん」認定されていた。当時はアットホームな職場だったので楽しい思い出しかないが、34歳になった今、学生たちで溢れる職場環境に飛び込みたいとは思わない。馴染める自信もない。だから、タイミーも使いたくない。
とどのつまり、僕の心の中には「プライドの問題」が隠れている。ウーバー配達員の仕事にはチームプレーの要素がほとんどない。この人間関係の希薄さが、ある意味ですごく「楽」なのだ。
また「楽」という観点ではウーバーの仕事内容、働き方にも同じことが言える。