空腹に耐えた後の「ドリンク」に注意
ファスティングにはさまざまな方法がありますが、固形物を食べずに「酵素ドリンク」を取り入れる方法が主流となっています。この酵素ドリンクに何が含まれているのかがとても大切です。
なかには野菜や果物を砂糖で漬け込み、発酵させて作られたものもあります。飲みやすくするために甘味料が使われているものもあります。
これらの成分を見てみると、糖質が多く含まれているので、空腹時に飲むと血糖値が急上昇して脂肪が蓄積されやすくなります。
また、酵素ドリンクの酵素がダイエットによいと謳っているものもありますが、酵素は60度以上の熱で活性が失われてしまいます。加熱殺菌された瓶詰の酵素ドリンクには活性した酵素は含まれていません。
酵素ドリンクを飲んだとしても、その酵素は消化管内でバラバラになるので、体内の望む方向に酵素が作用するかは不明です。短期間のダイエットでドリンクを取り入れたいのであれば、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素がしっかり入っているドリンクやプロテインがベターでしょう。
さらに、断食と同様、運動と合わせて行わないと筋肉量が落ちてしまいます。
気をつけたいのが、断食やファスティングの空腹に耐えた後の「ドカ食い」です。血糖値が急上昇し脂肪の蓄積につながるので、断食後やファスティング明けの食事をどう取るかは非常に重要です。
断食後やファスティング後の食事を「回復食」といいます。回復食は、肉などの動物性タンパク質を避け、消化吸収のよいものを選びましょう。また、よく嚙んで食べることで唾液が多く分泌され、消化を助ける働きをもたらしてくれます。
お粥、野菜スープ、味噌汁、湯豆腐など、柔らかく液状のものがおすすめです。数日間の回復食を経て、バランスの取れた食事に戻していきましょう。
暴飲暴食が続いている時に断食やファスティングを取り入れることは、胃腸を休めることにもつながるというメリットもあります。また、食べるという行動への依存を断ち切り、新たな気持ちでダイエットに取り組みたいときに用いるのはよいでしょう。
しかし、食事を我慢することで余計に食べ物に対して執着がわき、暴飲暴食に走ってしまう方もいます。興味がある方は、一度試してみて、自分に合うかどうかを見極めましょう。