旅行の荷造りをする際、筆者はちょっとしたゲームをする。名づけて「機内持ち込み用スーツケースを上に乗らずに閉められるか」だ。空の旅の常連客は、機内の荷物入れに収まるサイズのかばんに必要な物を詰め込もうとしてあれこれ妥協を重ねる。何を入れ、何を置いていくかという選択は、経費精算に引けを取らぬほど面倒な作業だ。絶対必須とも言い切れない必需品がリストに含まれる場合、この作業は特に困難となる。ホテルの部屋をほんの少し自宅に近づけるためのアイテムだ。大抵の人はそうしたものを持参する。愛用のコーヒーメーカーやティーメーカーを持って行く旅行者もいる。航空業界の連続起業家で格安航空会社(LCC)ブリーズ・エアウェイズの最高経営責任者(CEO)を務めるデービッド・ニードルマン氏は、お気に入りの枕を持参する。ホテルの清掃係が誤って回収すると困るので、白い枕カバーを使わないのが鉄則だ。