生きていれば、誰にだって「大変だな」「面倒だな」と思うことに出会います。もしかするとそういうことのほうが多いのかもしれません。

 けれども、「大変なこと」「面倒なこと」を「嫌だなあ」という気持ちにつなげてしまうと、それは大きなストレスになります。

 みなさんもよくご存じのようにストレスは健康を脅かしますし、もちろん認知症予防という意味でも決して好ましいことではありません。

 私が日々多忙を極めていることを知っている人から、「どうやってストレスを解消しているのですか?」と聞かれることがあるのですが、私にストレスはありません。

 もちろん「これは大変そうだな」と感じることはあります。でも、「これを私が頑張れば誰かの役に立てる、誰かが喜んでくれる」というふうに発想を切り替えると、「嫌だなあ」という気持ちにはならないのです。だから、私はストレスとは無縁なのです。

 この話をすると「私はそんな広い心は持てません」とおっしゃる方もいるのですが、そんなことはありません。さっきもお話ししたように、利他の気持ちこそが「生き方の本質」です。だから、これは自然のことなのです。

 もし、日々ストレスに苦しめられているという人は、このような発想の転換を意識してみてください。これを繰り返すことで思考の癖ができると、ストレスから解放されると思います。

毎日の笑顔やダジャレにも
認知症を遠ざける効果あり!?

 私はもう1つ、「日々笑顔で過ごすこと」も心がけています。

 なぜかというと、自分が笑顔でいれば周りも自然と笑顔になるからです。しかめっつらの人たちに囲まれているより、笑顔でいる人たちと一緒に過ごすほうが絶対に楽しいじゃないですか。だからできるだけ、物事や人の良い面を見るようにして、率先して自分から笑顔で過ごすようにしているのです。