最新序列はどうなった?

『大学図鑑!2026』が主観で決めた序列マップは以下の通りだ。

 過去の『大学図鑑!シリーズ』に掲載していた序列マップから大きな変化はないが、少しずつ慶應SFCと早稲田人科・スポ科の位置は高くなってきている。代わりに上智が少しずつ下がってきているのも近年の大きな特徴だ。

序列マップマップの見方と注意点
*このマップは大まかな目安です。同じ学部であっても学科や専攻によって事情は異なります。詳細は『大学図鑑!2026』の大学別のページを熟読してください。
*縦軸の「エライ」は入試偏差値による序列とほぼ同じですが、「100%同じではない」ところを読み取ってください。
*横軸は、「講義の厳しさ」と「学生の姿勢」をミックスしています。
※無断転載禁止

 マップで意外に思うかもしれないのは、早稲田と慶應の違いのなさだ。似たような学部同士が似たような位置にある。両大学とも文系学部のポジションは「自由気まま」である。

 これは両大学ともさほど学生に「勉強を強制しない」し、学生はそれをよいことに「それなりに遊びほうけている」ということだ。少しは勉強したいなら「そこそこ勉強させる」上智を、もっともっと勉強したいならICUや慶應SFC、あるいは早大でも国際教養学部あたりをめざしたほうがいいかもしれない。

 しかし、それが自分に合った「勉強」かどうかは、各大学の特徴を調べながら考えてほしい。

 いずれにせよ、「かっちり勉強」の右側半分に位置しているのは理系学部がほとんどである。文系でそこにいるのは、すべて語学が盛んな大学や学部という事実も浮かび上がってくる。研究室やネイティブの英会話講師が用意されていなくても、文系の学問は自分で勉強できるものではあるが……。

 縦軸の位置づけには早稲田と慶應の学生がやや敏感なようだ。特に付属高校からの持ち上がり学生たちは、学部ヒエラルキーにも敏感だ。比べて、付属がない上智大生はあまり気にしていない。ICUの学生になると、こうした縦軸の設定自体を「無意味だ」と嫌う。

 たしかに、くだらない差別意識は捨て去るべきである。ただ、現実にはしっかりと大学階級差が存在し、多くの大学生たちがそれを意識している。

 だから、他のグループも含めて、こうしてビジュアル化を試みた。現実をきちんと見すえたうえで「無意味だ」と言える人間が、一番カッコいい。『大学図鑑!』はそのように考えている。