「この会議、意味ある?」
仕事をするなかで、そう思った経験はないだろうか。
『リーダーの言語化 「あいまいな思考」を「伝わる言葉」にする方法』の著者である木暮太一氏は、現在、多くの会議が生産性の低い「念のため会議」になっていると語る。本記事では、木暮氏に職場で「意味のない会議が量産される理由」について言語化してもらった。

「あー、うちの会社これだわ…」職場で“意味のない会議”が量産される理由とはPhoto: Adobe Stock

会議をしたがる人たちの頭のなか
ー「念のため会議」に隠された5つの心理と、生産性を高める組織づくりの秘訣

多くの職場で「念のため会議をしておこう」「念のため、あなたも会議に出席してください」という会話がされています。必要な会議もある一方で、多くの会議の生産性が低く、「念のため会議」になってしまっています。

ビジネスパーソンが一生涯で会議に費やす時間は3万時間とも言われます。ぼく自身の経験でも、企業勤めしていた時には少なく見積もって1日3時間を会議に費やしていました。

週5日換算で年間720時間、35年働くとすると2万5200時間になります。

1日8時間労働だとすると、3150日分、じつに8.75年分を会議だけに費やしていることになります。

これはあくまでもぼくの例ですが、みなさんはいかがでしょうか? もっと多い方もいるのではないでしょうか?

みんな、かなりの時間を会議に駆り出されているわけです。そしてそれは多くの場合、それだけ議題があるからではなく、「それだけ『会議をしたがる人』がいるから」です。

「念のため会議」という考えはなぜ生まれてしまうのでしょうか? なぜ人々は「意味は薄い」と感じながらも会議を開催したがるのでしょうか。「うちの会社は無駄な会議ばっかり!」という感覚を持っている人は、非常に多いのではないでしょうか?

しかし、にもかかわらず無駄な会議がなくなっていきません。それは「それでも念のため会議をしておきたい」という心理が働いているからです。

この記事では、そうした行動の裏にある5つの心理的要因を言語化し、無意味な会議を減らす対策を考えていきます。