国際刑事裁判所(ICC)のカリム・カーン主任検察官が休職前、イスラエルの極右閣僚2人に対する逮捕状請求を準備していたことが分かった。事情に詳しい関係者らが明らかにした。国連はカーン氏による性的暴行疑惑を調査している。カーン氏はヨルダン川西岸におけるユダヤ人入植地拡大を巡り、イスラエルのベツァレル・スモトリッチ財務相とイタマル・ベングビール国家治安相が担った役割を調査していた。両氏を今後訴追するかの判断は、カーン氏の2人の副検察官に委ねられるが、見通しは不透明となっている。一部の当局者や法律専門家は、主任検察官が不在の中で訴追に踏み切った場合の政治的リスクを考慮し、訴追は見送られる可能性が高いとみている。