銀行実力番付2025#6Photo:sakchai vongsasiripat/gettyimages

国内金利の上昇により、銀行間の実力差が鮮明になってきた。本業利益と有価証券運用の両面で好調な銀行がある一方、債券の含み損の拡大や預金流出に直面する銀行も目立つ。そこで、2025年3月期の最新決算を基に、三つの評価軸で「銀行実力番付2025」を作成した。特集『銀行実力番付2025』の#6では、北海道・東北編の総合ランキングをお届けする。(ダイヤモンド編集部 永吉泰貴)

3指標4年分で銀行の実力を評価
北海道・東北の16地銀「総合ランキング」の結果は?

 金利上昇が追い風となった2025年3月期決算。銀行業界全体は利ざや拡大で好業績に沸いた。

 だが、金利上昇の恩恵が全ての銀行に行き渡っているわけではない。預金金利は各行横並びで上昇する一方、貸出金利は銀行の規模や信用力によって差が生じやすく、収益格差はむしろ拡大傾向にある。

 さらに、決算では見えにくいリスクも静かに膨らんでいる。金利上昇によって保有債券の含み損が急拡大。株価下落も加わって、水面下で痛手を被った銀行は少なくないのだ。

 金利上昇の恩恵とリスクが交錯する中、ダイヤモンド編集部は銀行の実力を測る「銀行実力番付2025」を作成した。

 評価指標には「本業利益率」「運用総合利回り」「預金増減率」の3項目を採用。いずれも銀行の規模に左右されないよう、指標は全て“率”で統一し、最新の25年3月期を含む直近4年間の実績を基にスコア化した。

 本稿では、北海道・東北の地方銀行16行を対象にした総合ランキングをお届けする。全国103の銀行の中でワースト10の大半を占めるなど、全国下位の常連が並ぶ東北の地銀勢。金利上昇でも低収益にあえぐ地銀の現実が浮き彫りとなった。

 その中で、ベスト1位に輝いたのはどの銀行か。片や、金利上昇の追い風を生かせず低迷を続けるワースト1位は。次ページで公開する。