「シーン別に声を変える」のが
伝えるときにそぐわない理由
→声色や話し方は変える必要がない。むしろ、一貫性があるほうが信頼される。
「この人の前では明るく」とか「あの人には声を張らなくては」など、シーンや相手によって声色や話し方を使い分けるのは、かなり高度なテクニック。声色を使いすぎると信用されない場合もあります。仕事でもプライベートでも、声を使い分ける必要はありません。
たとえば、「人前で話すときは、がんばって声を明るく」などと意識すると、それだけで心身にストレスがかかります。
昔は、電話をかけるときやよそゆきの場面では、声を高くしたり、大きくしたりするのが普通だったかもしれません。

でも、今の時代は違います。仕事でもプライベートでも、声は一貫していたほうが相手に信頼されるのです。何より、自分自身がリラックスして話せるようになります。
シーンや相手によって声を変えなくてはという「昔からの思い込み」は、もう捨ててしまって大丈夫です。
自然な地声が「伝わる声」の第1歩です。
そのため、本稿ではムリに声を変えるようなトレーニングはしません。
ただし、地声のままだと、ビジネスや人前に出るような場面で、不機嫌に聞こえたり、だらしなく感じられる場合があります。
そこで少しトレーニングをして、地声に息をプラスして「伝わる声」に格上げする必要があります。