
米トランプ大統領の相互関税政策の影響が日本企業にも及んでいます。中小企業も例外ではありません。関税の問題のような自身でコントロールすることができない「外部環境の変化」に、経営者はどう立ち向かえばよいのでしょうか。(小宮コンサルタンツ代表 小宮一慶)
トランプ関税の影響は中小企業にも
外部環境の変化にどう立ち向かうか
世界経済が気まぐれなトランプ関税に振り回されています。関税とはあまり直接関係のない中小企業においても、大手企業から取引価格の見直しを迫られるといった間接的な影響を受けているところがあります。

小宮コンサルタンツ代表
今回のような関税だけでなく、為替の変動、人手不足といった企業を取り巻く外部環境は自社がコントロールできる範ちゅうを超えていて、経営者はどう対応すればいいのか、日々頭を悩ませて、ストレスをためていることでしょう。
どうすれば悩みを解決できるのか。答えはシンプルです。
「自分でコントロールできないことで悩まない」ことです。
明日、雨が降ったらどうしようと悩む人がいますが、悩もうと悩むまいと天気を変えることはできません。そんなことで悩んでいたらストレスがたまる一方です。
会社員なら出世や賞与などの評価が大きな関心事の一つかもしれませんが、出世できるかできないか、賞与がいくらになるかで悩んでも仕方ありません。出世や賞与をコントロールすることは不可能ですから。
その代わり、やるべきことは自分でコントロールできることには全力を尽くすということです。
雨が降ることに悩むなら、折り畳み傘を1本持っていけばいいのです。出世や賞与を悩むより、目の前の仕事に全力を尽くすことです。そうすれば、出世や賞与には良い影響が出るでしょう。コントロールできないことに悩んでいるよりもずっとマシです。