
仕事を唯一のアイデンティティにしない
自分の唯一のアイデンティティが仕事だと、会社の経営状態や、社会からの需要、災害、病気などの本人の努力ではどうしようもない解決できないことであっさりとアイデンティティが消えてしまう。
だからアイデンティティはいくつもあったほうがいい。仕事でも遊びでもなんでも。若いときはお金がないけど時間はあるし、年齢を重ねるとお金はあっても時間がない。年金をもらうようになったら今度は体力と健康の問題がある。
アイデンティティの積み方も順番がある。20代の10年でなにをするか、30代の10年でなにをするか。その結果が40代ぐらいであらわれてくる。格好いい大人って年齢に合わせて年相応のことをやって成長してるよね。
趣味は熱しやすく冷めやすいでちょうどいい
唯一のアイデンティティにしてはいけないのは、趣味やライフワークについてもおなじだ。
ぼくは狩猟をしていたけど「狩猟が人生のすべて」というような人とは、あまりなじめなかった。趣味も唯一のアイデンティティにしちゃうと、自分のアイデンティティを守るために新参者の足をひっぱったり、マウンティングをしたりしてしまうのだ。
これは仕事だろうと、趣味だろうと、作家だろうと、写真家だろうとおなじだ。なんでもたったひとつのことを自分の世界にしてしまうと面倒くさくて生きづらい。
ぼくは浅く広く多趣味で、ひとつのことをやり抜くタイプでもない。まわりから三日坊主とか熱しやすく冷めやすいって怒られてきたけど、たぶん人生はそのくらいでちょうどいいんだと思う。