「頑張っているのに、結果がついてこない」「必死に仕事をしても締め切りに間に合わない」同僚は次々と仕事を片付け、成果を出し、上司にも信頼されているのに、「なんでこんなに差がつくんだ……」と自信を失ったとき、どうすればいいのでしょうか?
ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが20万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

プレゼンテーション3つの鉄則
仕事の現場では、プレゼンテーションを行う機会がありますよね。
私はこのプレゼンが非常に得意ですので、今回はそのポイントを皆さんにお伝えしたいと思います。
まず、プレゼンテーションには鉄則があります。
たとえば、チームのメンバー30人に向けて、来期の方針を提案するプレゼンを行うとしましょう。
その際に重要なのは、相手の思いを先回りして伝えることです。
「皆さん、今日はこの場に集まっていただきありがとうございます。ところで、何を話すのか分からず、仕事中に1時間も時間を取られて正直面倒だと思った方はいませんか? そのお気持ち、よく分かります。だからこそ、今日は30分だけお時間をください」
といった具合に、相手がこの場に来たときに抱いているであろう感情をあらかじめ代弁するのです。
こうすることで、相手の共感を得られます。
つまり、プレゼンの「入口」に立ってもらえるのです。これがまず一つ目のポイントです。
次に、プレゼンの最中に重要なのは、「限定的な言葉を使う」ことです。
つまり「○○だけ」といった断定的な表現です。これは、プレゼンが上手な人ほどよく使います。
「今日はこれだけ覚えて帰ってください」「1時間の動画をお見せしましたが、この1分だけを見てほしいんです」といったように、伝える内容を絞ることで、聴衆の集中力を高めることができます。
こうした原理的な方法を取り入れることで、相手の集中を引き出し、理解を深めてもらえるのです。
これが二つ目のポイントです。
そして三つ目は、伝えたいメッセージを「小声で伝える」ということです。
これは本当にプレゼンが上手な人たちが実践しているテクニックです。
たとえば、
「皆さん、今日はお集まりいただきありがとうございます。来期の方針は、『みんなで笑顔で元気になる』ということです」と、『』の大切な部分だけ小声であえてテンションを落として話すことで、相手の注意を引きつけるのです。
プレゼンというと、声を大きく張って明快に話すことが良いと思われがちですが、実際には、相手に伝わって「刺さる」かどうかが大事です。
そのために、小声という表現は非常に有効なのです。
以上をまとめると、
相手の思いを先回りして伝えることで、プレゼンの入口を共有する。
「○○だけ」といった限定的な言葉で、相手の集中を促す。
本当に伝えたいメッセージは、小声で伝える。
こうしたテクニックを使うことで、同じ資料を使っていても、話し手がAさんとBさんであれば、その伝わり方は全く異なります。
つまり、資料の良し悪しよりも、プレゼンターのスタイルによって、相手に届くかどうかが決まるのです。
ぜひ、これらのポイントを明日からのプレゼンで試してみてください。
(本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者、西原亮氏が特別に書き下ろしたものです)