また、近所づきあいや習い事をするなど、社会と繋がりを持ち続けることは、認知機能の維持に役立つと私たちは考えています。外出する機会が増えれば、フレイル対策にもなるでしょう。
神奈川県川崎市と共同で行った、85~89歳の高齢者を対象とする健康、生活、地域との繋がりに関する調査によると、自立している人はサークルやボランティア活動などに参加する機会が多いことがわかりました。

最後に、興味深い研究結果をご紹介します。人の性格を「神経性傾向」「外向性」「開放性」「調和性」「誠実性」の5つの軸で分析する心理検査を、認知症ではない百寿者に実施したところ、女性は「誠実性(意志が強い・几帳面・頑固)」と「外向性(社交的・活動的・ハデ好き)」がもっとも高く、次に「開放性(創造的・好奇心旺盛)」と続きました。
この結果が示すのは、食事や運動に気をつけようと決めたらきちんと守る意志の強さに加え、人や社会と関わる社交性と行動力を兼ね備えている人だということ。また何歳になっても好奇心旺盛で、どんなことも楽しめる性格の持ち主が長生きするといえるでしょう。
ぜひ皆さんも、食事や運動を意識しつつ、人生を楽しみながら元気な百寿者を目指していただきたいと思います。