御手洗祭で盛夏の暑気払い

7月に入ってからの京都市内は連日35℃超えの猛暑日が続いています。空梅雨の反動か、雷を伴うゲリラ豪雨も頻発しています。若村が撮影したらくたび京町家を襲うゲリラ豪雨の動画は、テレビ朝日の報道ステーションでも放映されました。
この夏を乗り切るには、やはり土用の丑の日にうなぎを食べて、スタミナをつけておいた方が良さそうです。あまり京都でうなぎを食べる機会はないかと思いますが、今年は7月19日(土)と31日(木)の二度、土用の丑の日があります。
かば焼きは背から裂いて蒸し焼きにする関東風と、腹から裂いてじか火焼きする関西風が知られます。京都の鰻は、百年注ぎ足しの一子相伝のタレでいただく河原町三条「京極かねよ」、蒸さずに焼く関西風のうなぎを堪能できる東寺南の「うなぎ料理 美登利」、創業90年以上、江戸焼きうなぎの「柳馬場 梅乃井」、江戸風・京都風にとらわれない独自の焼きが自慢の「祇をん松乃」など、個性豊か。うな重を頼む勇気がでないときは、鰻の蒲焼をだし巻きで包んだ一品料理「う巻」をいただくのもいいでしょう。
さて、ここからは今日の清らかな「水」巡りに。まずは世界遺産の下鴨神社(賀茂御祖神社)に参りましょう。5月の葵祭ではヒロインを担う斎王代が手を浸して心身を清める「斎王代御禊の儀」(上賀茂神社と毎年交替で執り行います)が行われる御手洗(みたらし)池において、7月18日(金)から27日(日)まで催されるのが、恒例の御手洗祭です。
この通称「足つけ神事」では、池の水に足を浸し、井上社(御手洗社)に灯明を供えて無病息災を願います。ギラギラと太陽の光が降り注ぐ昼間に、冷たい水に触れてシャキッと気を引き締めるのもいいですし、闇に浮かぶろうそくの灯りがゆらめく夜の参拝にも風情があります。

期間中、19日から21日の3連休と学校が夏休みに入る24日から27日には参道に露店が出て、夏祭りの雰囲気も楽しめます。参拝後にいただきたいのは、門前名物「みたらし団子」。御手洗池にポコポコと湧き出る水の泡を模したとか、人間の五体を表したともいわれています。パリッと焼いてほんのり焦げ目が付いた香ばしいお団子に絡む甘辛のタレが絶妙。つい、もう一本と手が伸びるおいしさです。
