ストレスは1位を解決すれば
残りは大したことないと考える

 自律神経を乱す最大の要因でもあるストレス。そのストレスとうまく付き合う方法としておすすめしたいのが、ストレスの「見える化」です。どんな人でもストレスの原因となることなんて、なるべく考えたくはありません。普段は見ないようにして、心の奥底にしまい込んでいるのではないでしょうか。しかし、そうやってフタをしていることがストレスをより厄介なものにしているのです。

 ストレスの見える化には手順があります。まず、今感じているストレスを、ストレスが強い順に10個紙に書き出してみましょう。そして、1位のストレスに注目してみてください。おそらく、1位のストレスにくらべて残りの9個は、大したことがないように思えるのではないでしょうか。実は、本当に気になるストレスは1位のストレスだけ。つまり、ストレスの90%は解決済みと考えていいのです。

 では、1位のストレスとはどう付き合えばいいのでしょうか。難しいことは何もありません。解決方法を3つ考えてみてください。解決方法がわかれば、もう悩む必要はなくなります。その3つのどれかで解決するよりほかはないからです。

 ストレスは隠してしまうと、余計に不安がふくらみ、得体の知れない怖さを感じてしまいます。しかし、見える化してしまえば意外と大したことないと感じるもの。考え方次第で、ストレスをストレスとして感じなくすることができるのです。

自律神経失調症とうつ病は
似て非なるもの

「自律神経失調症」は、メンタル面にも症状が現れます。イライラや不安感、倦怠感、不眠、食欲不振などといった症状は「うつ病」の症状とよく似ているので、両者は混同されがち。しかし、自律神経失調症とうつ病は全く異なる病だといえます。

 自律神経失調症は、ストレスなどによる自律神経の乱れが原因で生じるあらゆる症状を指します。一方、うつ病は、脳内の神経伝達物質である「セロトニン」や「ドーパミン」の著しい低下が原因の病気。セロトニンは幸福感をもたらし、ドーパミンはやる気や集中力を引き出す作用があるので、この2つが不足すると抑うつ傾向が強くなるのです。