「怠け者」と思われてツライ…朝起きられない人の体に潜む、放っておくと危険な疾患【名医が解説】最近、耳にすることが増えた「起立性調節障害」という病。「朝起きられない」というものが代表的な症状としてある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「朝起きられない」、イライラや不安感、倦怠感、不眠、食欲不振の正体は「自律神経の乱れ」かもしれません。自律神経の名医・小林弘幸順天堂大学医学部教授の『1週間で勝手に自律神経が整っていく体になるすごい方法』(日本文芸社)より、自律神経の乱れの整え方を紹介します。

自律神経が乱れる
3つの理由

 自律神経が乱れる原因は、大きく分けて3つあります。「ストレス」「運動不足」「不規則な生活」。裏を返せば、この3つを避ければ自律神経が整い、心身が健康でいられるわけです。では、具体的にどうすればよいのか、一つずつ解説します。

 はじめに、「ストレス」。強いストレスは、交感神経を過剰に働かせることになり、自律神経のバランスが崩れてしまいます。とはいえ、ストレスを全てなくすことは不可能。そこで、重要となってくるのがメンタルケアです。ストレスがたまったときは休息をとったり、趣味などで気分転換をはかったりして、ストレスとうまく付き合うことが大切です。

 次に「運動不足」。ここでいう運動は、決してハードな運動のことではありません。デスクワークなどで座りっぱなしの時間が長い、車での移動ばかりで、ほとんど体を動かさないような生活を称して運動不足といいます。ウォーキングなど軽い運動でいいので、毎日体を動かす習慣をつけましょう。ストレッチも血流をよくするのでおすすめです。

 最後は「不規則な生活」。朝起きる時間がまちまちだったり、夜更かしする習慣があったりすると、生活リズムが乱れて自律神経の切り替えがうまくいかなくなります。早寝、早起きに加え、1日3食規則正しく食事をとること。それらを心がければ生活にリズムが生まれ、ちょっとやそっとのことでは自律神経が乱れなくなります。