料理が面倒、忙しくて料理をする暇がない、そもそも料理が苦手……でも、野菜はちゃんと食べたい! そんな人におすすめなのが、書籍『生産者さんだから知っている そのままおいしい野菜の食べ方』。旬の時期や、新鮮なものの見分け方、栄養、長持ちする保存方法、おいしく食べるためのコツなど、なるべく料理せず、ラクにおいしく野菜を食べる方法を多数紹介しています。今回は、そのなかから夏に旬を迎える果物について紹介していきます。(監修/管理栄養士 吉沼弓美子)

健康のためにも、野菜や果物を毎日の食卓に取り入れたいという方は、とくに栄養価の高い「旬のもの」に注目してください。
今回紹介するのは、マンゴーです。
濃厚な甘みになめらかな舌触りで、食べればたちまち異国のムードに。かつては輸入のイメージでしたが、近年では国産マンゴーも多く出回っています。生産量では沖縄県が50%を占めており、次いで宮崎県、鹿児島県が多く、まさに南国の恵み。
マンゴーには、免疫力アップや細胞の老化予防につながるとされるβ-カロテン、ビタミンC、E、葉酸などの栄養が含まれています。また、黄色の色素成分であるエリオシトリンは、過酸化脂質の生成を抑える働きがあるとされ、がんや糖尿病予防の効果も期待できます。
農家さんおすすめの食べ方
日本で多く出回っているマンゴーは、皮が赤くなるアップルマンゴーの一種「アーウィン」種。果肉の中心に平たく大きな種があるので、それを避けるように切り分けるのが食べるときのポイントです。
そこでおすすめなのは、「花咲カット」がおすすめです。
まず、中心部にある平らな種を除くために、三枚おろしにするイメージで切ります。切り分けた両側のマンゴーに格子状に切り目を入れ、皮側から押し込むようにして反り返せば完成。
完熟していない固いものは、上手に追熟させましょう。新聞紙などで包んで常温の風通しのよい場所に置き、2~7日ほど様子を見ながら保存を。
皮がしっとりして甘い香りが出てきたら食べ頃です。冷蔵室で2~3時間冷やしてからどうぞ。
旬の野菜や果物は栄養たっぷりで、驚くほど体にいいもの! とはいえ、健康のために野菜や果物を食べたいと思っても、手間や時間をかけて料理をつくるのが面倒、すぐダメにしてしまうなどで、結局野菜をあまり食べられない……ということはありませんか? 『生産者さんだから知っている そのままおいしい野菜の食べ方』は、なるべく料理せず、そのままさっと食べる方法だけをまとめて1冊にしたものです。それぞれの野菜の旬の時期や、どんな栄養素が含まれているかが見るだけでわかり、ハズレの野菜を引かないための選び方や、長持ちする保存方法、手軽でおいしい食べ方を簡単に知ることができます。しかもそれらは、野菜を大切に育てている生産者さんに聞いたものです。ちょっとした知識があるだけで、体にいいものを驚くほど手軽に、おいしく食べることができますよ!