
参議院選挙がおこなわれたこともあり、このところ選挙に関する話題が多く聞かれましたが、みなさんは選挙についてどのくらい知っていますか? たとえば日本の選挙の種類は? 無所属候補と政党から立候補する人との違いとは? 紀藤正樹さん著『ニュースの「なぜ」がスッキリわかる みんなの政治六法』(青春出版社)から抜粋して、選挙の「これってどうなの?」を紹介します。
「もし立候補したら」と仮定して法律を読む
選挙がはじまると、各候補者が駅前やスーパーの前などに立ち、集まった有権者や通行人に対して「わたくし○○(名前)に投票してください!」と必死に訴えます。
周りでは、候補者を支えるスタッフらがビラを配りながら、候補者への支持を熱く訴えます。候補者もスタッフも、「どうすれば当選できるか」で頭がいっぱいです。
その他大勢の、たとえば演説を遠くから傍観しているような人は「誰に投票するか」しか考えたことがないかもしれません。選挙なんて、しょせん他人事(ひとごと)でしょう。
しかし、法律の中身を知ろうと思ったとき、他人事だと話が進みません。公職選挙法や政治資金規正法は、もっぱら現職の政治家や候補者、選挙スタッフに向けて書かれているからです。「もし自分や家族、親しい友人が立候補したら、どうすれば当選できるか」という目線をもたないと、法律を把握しにくいのです。