頑張るほど空回り? それでも“進まない理由”はあなたにはないかもしれない
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やりたいことがうまくいかないときに大切なこと
今日は「やりたいことがどうしてもうまくいかないときは」というテーマでお話しします。
何かをやろうとしたとき、「どうしてもこれを実現したい!」という気持ちがあるのに、状況が八方塞がりで前に進まないことがあります。
あらゆる手を尽くしても、なぜかうまくいかない。そんな経験、誰にでもあるのではないでしょうか。
どんなに手を尽くしてもうまくいかないとき
私自身、少し前に、あるところとのやり取りでそんな経験をしました。
自分のやりたいことを実現するために、必要な条件をいくつもクリアしなければならなかったのですが、ひとつの方法がダメになり、別の方法もダメで、次々に壁にぶつかってしまったのです。
「もうどうにもならない」と思ったとき
あまりにうまくいかないので、「これはもう無理だな」と思って、途中まで準備していたものをそのまま放置してしまいました。
「もう、あとは先方から返事が来るのを待つしかない」と思ったのです。
ところが、それから1年ほど経ったある日、急に連絡が来ました。驚くことに、そこからは一気にとんとん拍子で話が進み始めたのです。
うまくいかないときは「機が熟していない」
この経験から学んだのは、「どうしてもうまくいかないとき」というのは、要するに“機が熟していない”ということなんです。
わかりやすく言えば、自分のスキルや経験がまだ足りない、成長が十分ではないというケースもありますが、もっと見えにくい理由で物事が進まないことも多いのです。
つまり、「なぜ進まないのか、自分でもわかっていない」ということです。
ただ「待つ」という選択肢もある
そういうときは、無理に動こうとせず、「とりあえず置いておく」ことが大切です。
時間が経つと、思いがけないタイミングで状況が動き出すことがあります。そのとき初めて、「ああ、ここがネックだったのか」と気づくこともあるのです。
私のケースでは、問題となっていた担当者が変わったことで、事態が一気に動きました。その新しい担当者が、私の状況に気づいて「なんとかしよう」と動いてくれたおかげで、物事が前に進んだのです。
すべてに手を尽くす必要はない
つまり、その問題の“キーパーソン”が動かなければ、何をしても進まなかったのです。あのとき、どれだけ頑張っても、どれだけ強引な方法を使っても、結局は徒労に終わっていたと思います。
ですから、自分でできる範囲まではやってみて、「これ以上は難しいな」と感じたら、あえて手放す、あるいは“待つ”という選択肢をとることも大事なのです。
無理やり進めようとすると、かえってエネルギーだけ消耗してしまいます。
タイミングではないだけ。諦めなくていい
世の中には、「なぜ進まないのか」がはっきりしないまま、時間が過ぎていくこともたくさんあります。それは決して「失敗」ではなく、「今はタイミングではない」というだけのことです。
ですから、八方塞がりだと感じたら、とりあえず置いておいてください。でも、諦める必要はありません。
タイミングが来れば、自然と進み始めるものです。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。