一人ひとりの自己実現の先に、良いものが生まれる

 武田さんは、55歳でフリーランスとなり、情報番組「DayDay.」のMCをはじめ、新たな舞台へと歩みを進めた。番組をけん引するMCという立場で最も心がけているのが、制作チームの一人ひとりが「やってよかった」と思えるよう、チームに尽くすことだという。

武田 初挑戦となった情報バラエティのMCでは、日々、試行錯誤の連続ですが、私がいつも心がけているのは、チームとして仕事を楽しむことです。番組をつくる過程では、当然、苦労も衝突もありますが、終わったときに、誰もが「やってよかった」と思えるようにしたいですね。

 チームのなかでも特に若い人には、「やりたいことがあれば、ぜひ伝えてください!」とお願いしています。「このワンカットはこだわりたい」「このコメントはぜひ入れたい」など、自分の思いをひとつでも番組で実現してほしいと思っています。そのために、私も最大限の努力をします。結局、チームのメンバーがそうして少しずつでも自己実現をしていった先に、「やってよかった」と感じる番組づくりがあると思うのです。