時には直感や好奇心に従って、行動してみてはいかがでしょうか?

精力的に仕事をこなす人は
何が違うのか?

 米シンシナティ大学のカミット・デービス博士による、心理的ストレスの研究があります。実験で行ったのは、荷物を左右に振り分けるという単純作業です。

 初めに、迷う余地のない明確な指示を与えて作業をさせました。次に、「表示された7桁の番号のうち3桁目と5桁目の数字を足して、偶数なら右、奇数なら左」という面倒な指示を与えて作業をさせ、それぞれ腰椎(ようつい)にかかる負荷を測定しました。

 なんと、70キロもの負荷が増加したんです。

 これは、精神的なストレスによって、肉体的な負荷も増えることを意味します。

 同じ職場で同じ量の仕事をしていても、すぐに心身を病んでしまう人と、元気で長続きする人とがいる。

 この差は何なのか?

 ひょっとしたら、「嫌だなぁ」「面倒くさい」と思って仕事をするのか、「よっしゃ!」と受け入れて仕事をするのかの差なのかもしれません。

 私も夜中の2時まで原稿を書いたり、同時に5つ、6つの仕事をしたりして、それでも朝は5時に起きる生活をすることがあります。しかし世の中には、もっと大変な仕事を続けていらっしゃる方がゴマンといるわけです。

 彼らがどうやって精力的に仕事をこなしているのかといえば、シンプルです。

 まず、「しゃあないや」と完全に諦め、開き直る。

 その上で、「よっしゃ!」と気分を切り替えているだけなんです。

 これは練習によって培うことができます。

 まず、大変な仕事を前にしたとき、「やりたくないなぁ」「できるかなぁ」という不満や不安をいったん横に置いておきます。

 次に「よっしゃ!どうやったら早く終わるかな?」と効率を考える。「よっしゃ!どうせなら集中してやろう」と決意する。これを繰り返すうちに、同じ仕事でも、疲れ方とパフォーマンスがまるで違ってくるのです。