きっかけはささいなことでした。ヒマラヤで出会ったネパール人男性に連れられて学校を見学した際、図書室を見て彼は衝撃を受けます。
本がほとんどなかったのです。彼はすぐに仲間や家族にメールをし「余った本があれば送ってくれ」と呼びかけます。ジョンは数千冊の本を学校に届けました。
食い入るように本を読む子どもたちと、目を潤ませて感謝を伝える教師たちを目の当たりにして、彼はマイクロソフトを退職。「1000万人の子どもたちに本と教育を提供するために生涯をささげる」という誓願を立てます。
そして約10年の間に、7000以上の図書館や図書室を開設し、765校の学校を建設したのです。
自分の使命を探しているうちは
なかなか見つからない
もし自分の使命を知りたいと願っているのなら、一番良い方法はその願いを捨てること。いったん忘れてしまうことです。
固定観念にとらわれず、何でもやってみましょう。好きか嫌いか、経験があるかないかで選ばない。実績や経験があるというのは、強みであり弱みなんです。なぜなら、経験がないことや知らないことを遠ざけてしまうから。
でも、そこをリセットして全部オープンに受け止めてみる。何か声がかかったら、プライベートでも仕事でも「ノー」と言わない。「私でよければ喜んで」と、全然関係がないことでもやってみる。
そういうオープンさや受け入れ態勢が整っていないと、不思議なことにチャンスはやってこないんです。
オープンな目で見ていると、世の中の苦しみや身の回りにあるさまざまな問題に気づかされます。そして、それらの問題はすべてつながっていて、自分が無関係ではないことにも気づく。
そこに目が開かれていないだけなんです。
「何か自分にできることはないだろうか?」
そんな疑問が湧いてきたとき、思わぬ誓願が見つかるかもしれません。