いろいろと挑戦しても
長続きしない人に足りないもの

 何をやっても長続きしないとき、モチベーションが足りないと悩む人がいます。ある30代の男性もそうでした。

 もともとは派遣社員として働きながら「自分のブランドを持ち、店を開きたい」と思っていたけれど、モチベーションがなくなってしまったと彼は言います。

 しかし派遣社員では将来が不安だと考えた彼は、30歳で独立。ネットショップを立ち上げたものの、商品が売れずに1年で撤退。今は別の仕事をしているけれど、とりあえずの仕事なので満たされないそうです。

 彼はいろいろな挑戦をしました。電子書籍の販売、ホームページ制作…、しかしどれもその売り上げで生活できるまでには至らず、途中で諦めてしまいます。

 自己実現がしたいのに、何をやっても1年足らずで辞めてしまう。自分が納得できる仕事で成果を出せるように、モチベーションを保つにはどうしたらいいのか…。

 私は彼の話を聞いて、これは仏教で言うところの「因果の法則」だな、と思いました。すべての物事には、原因があって結果があるということです。

「モチベーションがあれば」
なんて言い訳に過ぎない

 そもそも、モチベーションは後からついてくるものです。自分の中から湧き上がってくるわけではありません。

 仮に1年間必死でネット販売をやって1つしか売れなかったとき、「それでも続けていくんだ!」というモチベーションが強かったらどうでしょう?2年目も頑張るかもしれませんね。

 しかし3年、4年と頑張り、10年モチベーションを保ち続けたら、1年で1つしか売れなかった商品が、突然大ヒット商品に変わるでしょうか?