そこまでいかなくても、今の日本ではそれなりに衣食住に不自由しない生活をしている人がほとんどだと思います。
“満たされた”生活をしている中で、一部の人は気づくはずです。
それらが、心の平安や幸せにつながっていないことに。
自分の能力を最大限発揮すれば
真の満足を得られる
お寺で飼っている黒柴犬の「モモ」は、元気でエネルギーが有り余っています。なので、のんびり歩くお散歩では、彼女は満足できません。
そこで時々、山に連れていきます。モモのリードを外し、私はバイクで競走するんです。モモはバイクに負けじと全力の猛スピードで坂道を駆け上がり、しかも何往復もします。
持てる限りの力を精一杯出し切って走るモモの姿は、本当に輝いて見えます。
「ああ、これこそ三昧だ」と思います。
あふれんばかりの有り余るエネルギーを持っていながら、それが発揮できないことは、生き物にとって苦痛でしかありません。
自分の持っている能力を最大限に発揮して生きること、これこそ生き物にとっての三昧なのです。
大事なことは、今日あなたがどう生きたかということ。
今日何をしたかということ。
今日1日、自分の能力の限りを尽くして、何かチャレンジをしたでしょうか?
没頭できることを、ぜひ見つけてみてください。
お金のあるなしなんて、関係ないんです。
三昧に生きることができたなら、そんな幸せな人生はありません。
小さな損得勘定ばかりを
意識していないか?
「事業に行き詰まってしまい、もう、どうしていいかわからないんです」
私が若かった頃、ある社長さんがお寺に相談に来られました。帰り際に本堂の賽銭箱を前にした社長さんは、財布を取り出し、中身をさっと点検してから小銭を投げ入れました。